KOH藻（元KOH）と申します。
私グソクムシャというポケモンが大好きでして、第7世代での登場以降いつもグソクムシャ入り構築でレート戦やランクマッチに潜っていました。第8世代においてはグソクムシャ入り構築で最終3桁を達成したこともあり、最早私とグソクムシャは一心同体、一蓮托生の間柄と言って差し支えないものでした。当時の記事↓
【剣盾S20シングル 最終751位・レート1837】ダブル脱出サイクル - KOHのポケモン
ところが第9世代ではグソクムシャが登場していません。追加DLCももう全て公開されたはずなので、今世代においてグソクムシャを使う機会は無くなったと言っていいでしょう。追加DLC第2弾のフィールドでアローラの海を模したエリアにグソクムシャがいなかった時は嫌がらせかと思いました。
グソクムシャがいないとまともに構築を組むことすらできない私にとって、これは死活問題です。最終3桁なんて取れるはずもなく、最近はポケモンに対するモチベも下降気味です。
そこでどうしても想像してしまうのが、「グソクムシャが第9世代環境に存在していたらどんな戦いぶりを見せていただろうか？」ということです。
哀しい話ですが想像するだけならタダです。これまで第9世代で新ポケモンや新要素が判明する度に、グソクムシャとどうシナジーがあるか脳内シミュレーションを繰り返してきました。準備だけは完璧です。
ということでこの記事では第9世代におけるグソクムシャの机上論をまとめて供養して行こうと思います。
グソクムシャの基本性能
タイプ：虫・水
弱点3つ、耐性5つで優秀です。受けづらいことで有名な氷地面の範囲を両半減できる稀有なタイプです。
圧倒的な物理耐久とそれなりと攻撃を持ち、不要な特攻が低く抑えられていて効率的な種族値と言えるでしょう。
特性：危機回避（HPが半分以下になると手持ちに戻る）
せっかく耐性も耐久も優秀なのに、この特性のせいでHPが半分になると役割放棄してしまいます。デメリット特性に見えますが、相手の攻撃などにより交代が誘発されることで、後続のポケモンを確実に無傷で着地させられるという利点があります。
他にも、元専用技であり危機回避との相性がいい出会い頭や、アクアジェット、不意打ちと言った先制技を多く覚える特徴があります。
以上のように、出会い頭を主とする先制技による不特定多数への削り性能と危機回避による対面操作性能の高さにより、「数的有利を維持しながら無傷の控えVS削れた相手の対面を作る能力に長ける」というのがグソクムシャの長所となります。一方、危機回避の扱いの難しさや虫技である出会い頭の通りの悪さなど、欠点も目立ちます。総じて過去世代においても評価の高いポケモンではありませんでした。特に第8世代はダイジェット環境だったこともあり、グソクムシャにとっては難しい戦いを強いられていました。
しかし、実は第9世代はグソクムシャにとって最も輝けるはずの環境だったのでは？と私は考えています。以下から考察に入ります。なおレギュFを想定して考察しています。
新規習得したら嬉しかった技
ウェーブタックル…これ来たらグソクムシャ界に革命起きてました。純粋な火力強化になるだけでなく、自傷ダメにより能動的に危機回避を発動させて裏に引くことができるのです。過去世代の珠グソクムシャがやってた動きをこの技だけで再現できるわけですね。見た目的に覚えそうですし。ウェブタムシャ使いてえよ。
想像するだけならタダなので以降グソクムシャがウェーブタックルを習得した前提で考察していきます。
叩き落とす…第7世代では覚えましたが第8世代で没収されました。第9世代の傾向を見るに戻ってきてもおかしくないです。交代読みとかで叩いて荒らしてやりましょう。
飛びつく…過去世代において起点回避の為に岩石封じを採用するケースがありましたが、それをタイプ一致でできます。命中100なのも偉いです。
アイススピナー…こいつ冷P覚えないので物理氷打点来たら熱いです。
やけっぱち…ギャラドスが覚えたしワンチャン？ハッサムへの打点になります。
候補となり得たテラスタイプ
鋼、地面…元の弱点のうち2つを半減以下にしながら、グソクムシャに刺さりやすいステロのダメージを抑えることもできます。対面でステロを撒かれていても、危機回避前にテラスすることで次の繰り出し性能を上げることができます。
水…飛行、岩を等倍に抑えながらタイプ一致水技を強化できます。水タイプながら役割を持ちづらかった炎に対して強く出れるのが嬉しい点。なお同じタイプ一致テラスでも虫テラス出会い頭とかはエクスレッグやチヲハウハネに任せた方がよさそうです。
電気…飛行、電気を半減にできる他、テラバーストを採用することで水ウーラオスへの遂行を早められます。素のタイプの都合で地面技が飛んできづらいのも評価点。
想定されたはずの仮想敵
パオジアン…A無振りでも耐久無振りのパオジアンを出会い頭で75%の乱数一発です。また火力アップアイテムのないパオジアンの噛み砕くくらいなら余裕の確定2発に抑えることができるので、後投げから出会い頭で圧をかけることができます。
ウーラオス…水ウーラオスならタイプ一致技を両半減できます。こちらからの打点もないですが、ゴツメを持たせることで削りを入れながら裏に繋げることができます。今はパンチグローブ持ちが一定数いるのでやや不安定ですが、雷P程度では全然死なないので型判別しながら裏へ繋げられます。
オーガポン…テラス炎ポンを除いて全てのオーガポンに出会い頭が当倍以上で入る上、耐久に振れば岩ツタ棍棒も確定耐えします。
ディンルー…ステロを撒かれる前に対面させられれば挑発を絡めて有利な展開に持ち込めます。アタッカーディンルーだとしても特化鉢巻ディンルーの等倍テラバーストはH振りだけで確定2発です。
ハッサム…ゴツメを持たせることでハッサム側のメジャーな攻撃にリスクを付けることができます。余談ですが、ハッサムの蜻蛉返りで危機回避が発動した場合、通称「脱出バグ」によりグソクムシャのみが交代しハッサムは場に残るので、相手のプランを崩すこともできます。
相性が良かったと思われる味方
高速低耐久拘りアタッカー全般…後続の無償降臨能力を活かし、グソクムシャで荒らして他のアタッカーを通す動きが昔から強力です。拘り解除目的でグソクムシャを出して危機回避する動きも強いため、鉢巻パオジアンや眼鏡ハバタクカミなどは組ませると順当に強いでしょう。こいつらが苦手なハッサムに後投げできるのも偉いです。
ブリジュラス…お互いの弱点を完璧に補完しています。第8世代でもジュラルドンやディアルガと並べて強かったので間違いありません。耐性を活かしてサイクルするも良し、グソクムシャで削った相手をエレクトロビームの餌にするも良しです。
タケルライコ…高火力先制技とボルチェンによる対面操作性能を併せ持つ、グソクムシャに似た雰囲気を感じるポケモンです。相性補完も悪くなく、サイクルを回してどちらかの先制技の一貫を作る動きが強そうです。
テンプレとなったであろう型
姑息型
持ち物：ゴツゴツメット
テラス：鋼など
技：出会い頭、挑発、ウェブタorアクアブレイク、叩き落とすorアクアジェット
調整：181(244)-150(36)-193(124)-x-111(4)-72(100)
特化珠パオジアンの噛み砕く高乱数2耐え（＝電気テラバースト高乱数耐え）、特化パングロ水ウーラオスの水流連打(等倍)が高乱数2耐え
出会い頭で無振りパオジアン高乱数1発
無振り52族(アカツキガチグマ)抜き
第8世代で私が使ってたやつを微調整した型です。先発適性もクッション性能も高く器用な動きができます。当時はラグラージ意識の60族抜き抜きで使ってましたが、環境を考慮しアカツキガチグマに合わせてSを落として、残りを耐久と火力に振っています。
当て逃げ型
持ち物：鉢巻
テラス：水
技：出会い頭、ウェブタ、アクジェ、叩き落とす
調整：177(212)-187(196)-160(0)-x-110(0)-72(100)
A=11n、水テラスウェーブタックルでB特化ディンルー確定1発、非テラスウェーブタックルで無振り悪ウーラオス中乱数1発
陽気オーガポンの等倍ツタ棍棒確定2耐え
無振り52族(アカツキガチグマ)抜き
高火力のウェーブタックルを押し付けつつ自傷ダメによる能動的な危機回避発動を目的とする型。ダメ計の通り鉢巻ウェブタは並大抵のポケモンなら楽々吹き飛ばす火力が出ます。相手の攻撃を受けながらウェブタで破壊しつつ、こちらは都合よく裏と交代できます。出会い頭パナすよりよっぽど出会い頭事故してます。
架空の使用感
ウェーブタックルが相当強いです。とは言え、ただでさえ難しいHP管理がさらにシビアになるため、今まで通りアクアブレイクでも十分な気がします。環境的にも悪くなく、パオジアンに有利取れるのが特に偉いです。一方カイリューには打点が乏しいのでケアが必要ですね。スケショとか非接触なせいでゴツメ入らないし。
これを見てグソクムシャを使いたくなった方もいらっしゃるのではないでしょうか。正直使用率150位圏内に帰ってきてもおかしくない性能はしていると思います。
しかし、やはり最大の問題はグソクムシャがSVに登場していないことですね。
現実
使いたかったなあグソクムシャ…まあ次の世代に期待です。レジェンズAZではメガ復活するらしいですし、新規メガシンカの流れがグソクムシャに来たりしないでしょうか。タイプは水鋼でお願いします。
